在留資格「短期滞在」について詳しく解説

「短期滞在」は、外国人が日本に短期間滞在するための在留資格です。訪問旅行、ビジネス交渉、学術研究、文化交流などの目的で、最長で90日間滞在することができます。以下では、「短期滞在」について詳しく解説していきます。

短期滞在の条件

外国人が「短期滞在」の在留資格を取得するには、以下の条件を満たす必要があります。

1. 滞在目的が「短期滞在」に該当すること

「短期滞在」の在留資格は、日本国内での滞在期間が短期間であることが前提となります。訪問旅行、ビジネス交渉、学術研究、文化交流など、特定の目的での滞在が必要な場合に取得することができます。

2. 滞在期間が90日以内であること

「短期滞在」の在留資格は、最長で90日間滞在することができます。90日を超える場合は、「短期在留」という別の在留資格が必要になります。

3. 犯罪歴がないこと

外国人が「短期滞在」の在留資格を取得するには、犯罪歴がないことが必要です。過去に日本国内で犯罪を犯したことがある場合や、現在犯罪容疑者として捜査中の場合は、在留資格の取得ができません。

4. 生活費があること

「短期滞在」の在留資格を取得するには、日本国内での生活費を確保していることが必要です。外国人が滞在中に生活するために必要な費用は、食費、宿泊費、交通費、観光費、医療費などが挙げられます。

5. 旅券が有効であること

「短期滞在」の在留資格を取得するには、有効な旅券を持っていることが必要です。旅券の有効期限が切れている場合は、在留資格の取得ができません。

短期滞在の申請方法

外国人が短期滞在の在留資格を取得するには、以下の手順に従って申請を行う必要があります。

1. 在留資格申請書の準備

在留資格申請書は、外国人が短期滞在の在留資格を取得するために必要な書類の一つです。申請書には、氏名、国籍、出生年月日、在留期間、滞在目的などの個人情報が記載されています。申請書は、入国管理局のホームページからダウンロードすることができます。

2. 必要書類の用意

在留資格申請書に必要な書類は、以下の通りです。

・パスポート ・写真（縦4.5cm×横3.5cmのスナップ写真1枚） ・在留資格証明書（在留期間が60日以上の場合に必要） ・招聘状（ビジネス目的の場合に必要） ・学校の証明書（学術研究目的の場合に必要） ・旅券のコピー

3. 申請書の提出

在留資格申請書と必要書類をまとめて、入国管理局に提出します。申請書の提出方法は、郵送やインターネットを通じた申請など、複数の方法があります。また、申請書の提出時には、申請手数料を支払う必要があります。

4. 審査結果の通知

在留資格申請書の審査が完了したら、入国管理局から審査結果が通知されます。通常は、申請から2週間程度で結果が通知されます。審査結果には、在留資格が認められた場合には在留カードが発行されることになります。

5. 在留カードの受取り

在留資格が認められた場合には、在留カードが発行されます。在留カードは、日本国内での滞在期間中に携帯する必要があります。在留カードは、入国管理局が指定する窓口で受け取ることができます。

短期滞在の制限

短期滞在の在留資格は、最長で90日間まで許可されていますが、原則以下の制限があります。

1. 在留期間の延長はできない

短期滞在の在留期間は、15日、30日、９０日の３種類が存在し、９０日の在留期間を付与されたとしても在留期間を延長することはできないため、必要な場合は新たに在留資格を取得する必要があります。

2. 在留資格の変更は原則できない

短期滞在の在留資格は、訪問旅行、ビジネス交渉、学術研究、文化交流などの目的に限定されています。在留期間中に目的が変更となった場合、在留資格の変更はできず、新たに在留資格を取得する必要があります。
ただし、日本人の配偶者等ビザに変更許可を受ける事例があります（例外事項）

3. 就労はできない

短期滞在の在留資格を取得した外国人は、日本国内での勤務をすることはできません。日本での勤務が必要な場合は、身分系の在留資格、技術・人文知識・国際業務、などの在留資格を取得するか、資格外活動許可を受ける必要があります

4. 全国の在留地域で自由に移動できない

短期滞在の在留資格を取得した外国人は、滞在地域を離れる場合は、事前に入国管理局に届け出る必要があります。また、滞在地域から離れる期間が一定以上になる場合は、在留資格が失効することがあります。

短期滞在の注意点

短期滞在の在留資格を取得する場合、以下の点に注意が必要です。

1. 滞在目的が明確であること

在留資格申請書には、滞在目的を明確に記載する必要があります。滞在目的が曖昧であったり、詳細が不明確であったりする場合は、在留資格の取得が難しくなることがあります。

2. 在留期間中に滞在資格を失効しないようにすること

短期滞在の在留期間は最長で90日間までとなっています。在留期間中に滞在資格を失効するような行為を行わないように注意しましょう。

3. 日本国内での法律や規則を遵守すること

在留期間中は、日本国内での法律や規則を遵守することが必要です。例えば、公共の場での喫煙や、交通ルールの違反などは、罰則が課せられることがあります。

4. 滞在中に問題を起こさないようにすること

在留期間中に問題を起こすような行為を行うと、在留資格が失効することがあります。例えば、暴力行為や窃盗などの犯罪を犯すと、在留資格が取り消されることがあります。また退去強制事由に該当する行為を行えば本国にかえなければならない状況になってしまいます。

まとめ

「短期滞在」は、外国人が日本国内で短期間滞在するための在留資格です。訪問旅行、ビジネス交渉、学術研究、文化交流などの目的に限定されます。在留期間は最長で90日間までとなっており、在留期間中には、日本国内での法律や規則を遵守し、滞在中に問題を起こさないように注意する必要があります。また、在留資格申請書には、滞在目的を明確に記載する必

要があり、必要書類の提出や申請手数料の支払いなども必要です。短期滞在の在留資格には、在留期間の延長や在留資格の変更はできないなどの制限があります。短期滞在を計画する場合は、在留資格の条件や制限についてしっかりと把握し、滞在前に必要な手続きを済ませておくことが大切です。

短期滞在の在留資格は、日本国内で短期間滞在する外国人にとって必要なものです。短期滞在を通じて、日本の文化や経済、社会などを学び、国際交流の機会を得ることができます。しかし、在留期間中には、日本の法律や規則を遵守し、滞在中に問題を起こさないように注意する必要があります。短期滞在を計画する場合は、在留資格の取得に必要な手続きをしっかりと把握し、滞在前に準備をしておくことが大切です。