来日してすぐに日本にある銀行の口座開設をしたいと考える外国人の方が一定数いらっしゃるかもしれません。ですが口座開設するうえで外国人に対して条件が設けられています。その条件とは❶日本にある事務所に勤務するもの または❷日本に入国後６月を経過するい至ったもの という条件です。この条件は、銀行取引実務の運用上、日本における居住性が必要であるという考え方から設けられた条件です。このように居住性が求められる背景は法律によるものではなく、犯罪防止という背景があります。どういった犯罪を予防するためかというと、国内預金口座が国際テロ組織等によるマネーロンダリングなどの犯罪を予防するためです。
ここで言葉の定義の確認をします。❶日本にある事務所に勤務するものとは、確実な居住性を推認できるものとして、会社に雇用されている、外国からの駐在員であるといった場合が当てはあります。ですので、アルバイト、派遣社員などは❶の定義にはあてはまらないことになります。ですが例えば、以下の例では、❶の条件に当てはまると考えられます。なお、居住者とどうきょしており、なおかつ、生活費を当該居住者に負担してもらっている家族は、当該居住者の居住性に従うことになるので、その条件に当てはまる外国人は比較的早く銀行口座を開設することができます。また上記であげた口座開設のための条件ですが、個別具体的な事情によりあてはまらなくても口座開設ができるケースもありますので、一度口座開設を考えている銀行に相談してみるのもいいかもしれません。
では口座開設条件にあてはまらない外国人(非居住者)は日本で口座を開設できないのか？と思うかもしれません。ですが、上記条件に当てはまらなくても、ゆうちょ銀行は必要書類がそろっていれば国内預金口座の開設を受け付けてくれます。この時作る口座のことを「非居住者円預金」といい、通常の普通預金と比べていくつか制限が設けられています。いかにどういった制限があるか記載します。※短期滞在のビザの人は本人確認書類が用意できたとしても非居住者円預金は開設できませんので注意が必要です。
・キャッシュカードを発行できない
・atmの利用ができない
・送金は外国為替替送金の扱いになるため、送金手数料が国内送金より高くなる
・公共料金の引き落とし口座に設定できない
・送金機能が使えない
などの上限があります。
上記の・送金機能が使えないという文言ですが、これは非居住者円預金からほかの口座の振り込みだけでなく、他の口座からの非居住者円預金に対しての送金のこともさします。ですので給料などを口座で振り込むことが指定できませんので、直接封筒などにいれて給料を受け取る形になります。
ただ、ゆうちょ銀行で口座を開設するとずっと送金機能が使えないというわけではありません。ずっとアルバイトのままでも、入国してから６月以上(口座開設してからではありません)たち、必要書類をゆうちょ銀行に提出すれば送金機能などが使用できるようになります。
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